二子玉川駅から徒歩15分(100円バスで10分弱)の静嘉堂文庫美術館の『日本刀の華 備前刀』ブロガー内覧会に行ってきました。
未知の世界なので、わくわくして参加してきました。
*特別に許可を得て、撮影をしておりますが、通常の展示は撮影不可です。
会期:2018年4月13(土)~6月2日(日)
休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)
開館時間:午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
入館料:一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料
静嘉堂ガーデン
今回の展覧会、静嘉堂ガーデンというイベント開催期間での来館がおすすめです。静嘉堂ガーデンの様子は、静嘉堂文庫美術館さんのtwitterから随時、確認できます。
いよいよ静嘉堂ガーデン(ビアガーデン&カフェ)が始まりました。GW期間中オープンです。昨日は寒かったのですが、本日はお天気にも恵まれ大盛況です。刀剣と曜変天目の鑑賞後にぜひお立ち寄りください。入館券と飲食券がセットの割引券も(700円もお得!)好評販売中です。 pic.twitter.com/F21ZTdWhDT
— 静嘉堂文庫美術館 (@seikadomuseum) April 28, 2019
なんと入場券がいつもの半額になるセット券が販売されます!
期間:2019年4月27日〜5月6日(月・振替休日)
セット券:1,500円(通常価格2,200円)
※入館券とご飲食券のセット券です。飲食のみの場合は、別途商品別のお支払いが必要です。
※金銭の足しや戻し(お釣り)はできません
≪講座・ワークショップのご案内≫
①女性造り手による日本酒入門講座(テイスティング付)
5月3日(木・祝)
14:00~14:40日本酒入門(無料100名)
14:45~15:30 日本酒とおつまみのテイスティング(参加料1,000円、50名、要予約HPご参照)
②ぐいのみ作りワークショップ
5月6日(日)
【午前の部】10:30~12:30
【午後の部】13:30~16:00
(参加料2,000円、各20名、要予約HPご参照)
【開催場所】①、②とも地下講堂
そんな、連休中のイベントも盛りだくさんの静嘉堂文庫美術館ですが、今回のテーマは「刀」です。
トークショー
『日本刀の華 備前刀』トークショーでは、人気アートブログである青い日記帳主宰Takさんx日本刀保存会幹事 吉川栄一さんx静嘉堂文庫美術館 担当学芸員の山田正樹さんが、刀の見方から教えてくださいました。
- 日本刀剣保存会のお仕事についてのお話
吉川さんのお話によると、刀の保存は、1番厄介だそうです。
まず、ご存知のように、素材が鉄なので、錆びるのが仕事であることはご存知の通り。錆びを防ぐために塗った油からシミ、油が錆びを呼ぶこともあるという、厄介さだそうです。基本的に年に4回、油をとって塗り直し、湿気が多い場所では、月に1回、油を塗りなおすそうです。
ひー。たまにデパートで刀剣売り場を見かけますが、素人では保存が大変そうです。
学芸員の山田さんからは「錆びを止めるために、酸化皮膜として油を塗る 油膜を先に酸化させて、刀身を酸化させない」
というお話。化学反応を巧みに利用した、刀の保存。手間がかかることが伝わってきました。
- 備前刀の位置付け
刀剣は大きく分けて、古刀と新刀に分かれるそうで。平安中期から慶長まで古刀
それ以降を新刀というそうです。そんなことすら知りませんでした。
- 刀の生産地 五か伝 (ごかでん)
山城(京都)、大和(奈良)、備前(岡山)、相模(神奈川)、美濃(岐阜)のことを指していて、それぞれ刀文、地鉄(ぢがね)などの作風の独自の特徴があるそうです。この五か伝の中でも特に、生産量、刀工が多かったのが備前であり、備前刀の産地は、砂鉄原料が手に入り、交通網が便利な吉井川・旭川沿いにあったそうです。
まだまだ刀について、語り足りない吉川さんと山田さんのようでしたが、山田さんのギャラリートークで、実際に展示を鑑賞することに。
私のような刀剣鑑賞初心者はまず、刀の各部の名称について書かれてるパネルをご覧になることをおすすめします。
生産地の流派ごとに分けて展示してくださってるので、それぞれの産地での違いが初心者でもわかるようになっています。こんなに刀剣をみる機会はなかったのですが、個性豊かです。
「刃文」と呼ばれる、刃の文様が、職人によって、意図的に創作されているものだとは全く知らなかったです。刀身の刃の部分だけを特に硬くする「焼き入れ」を行って調節してるそうです。
また、刀装具も豊富で、繊細な細工が施されているので、単眼鏡をお持ちの方は必携です!
今上天皇陛下のご生誕を祝った際に贈られた刀も展示
また、今回、特別に宮内庁三の丸尚蔵館所蔵「太刀銘 備前国長船光忠」という、今上天皇陛下のご生誕を祝った際に贈られた刀剣も展示されております。こちらはブロガー内覧会でも撮影禁止だったので、ぜひ、現地でじっくりとご鑑賞ください。
国宝・曜変天目
世界に3点しかない曜変天目「稲葉天目」が、なんと、自然光の下で鑑賞できます。来館された時間によっても、輝き方が異なると思いますので、行きも帰りも立ち寄っていただきたい作品です。
曜変天目については、BRUTUS2019年5月号に詳しいです。
マガジンハウス (2019-04-15)
各種イベントも見逃せません
特に、「日本刀にたずさわる職方の技」は、なかなか見られない、貴重な機会だと思いました。
講演会
5月26日(日)吉川永一氏(日本刀剣保存会 幹事)「静嘉堂の備前刀について」
午後1時30分~ 地階講堂にて 定員120名
※聴講は無料(入館料別)。
当日の開館時より整理券配布(1名様につき1枚限定)、整理券の番号順にお入りいただきます。
河野元昭館長のおしゃべりトーク
5月5日(日)「浦上玉堂―酒仙画家」饒舌館長 口演す
午後1時30分~ 地階講堂にて 定員120名
※聴講は無料(入館料別)。
当日の開館時より整理券配布(1名様につき1枚限定)、整理券の番号順にお入りいただきます。
職方実演会「日本刀にたずさわる職方の技」
5月18日(土) 午前10時~12時、午後1時~午後4時30分 地階講堂にて
(有料・職方の休憩時間以外は随時ご覧いただけます)
実演:水野美行氏(日本刀鞘師)、小澤茂範氏(刀匠)、川上陽一郎氏(研師)
※観覧券(300円)は、当日受付にて販売(入館料別)。
日本刀制作にたずさわる職人(職方)たちのうち、刀匠・研師・鞘師をお招きし、刃文を焼く際の「土置き」や刀剣の 研磨、鞘のかき入れ(削り出し)など、刀剣制作の工程の一部をご覧いただきます。
静嘉堂コンサート 「100万人のクラシックライブ」
5月11日(土) 午後2時~ 地下講堂にて 参加料1,000円(入館料別途必要) 予約制
静嘉堂文庫美術館は、一般財団法人100万人のクラシックライブに協力し、音楽を通じて人と人をつなげていく活動を応援しています。