アーモンドの花を探しに

アムステルダムに住んでいたのら博士(理学)のMooiが好きなことやひとりごとを書いてます。2020年4月に国家資格キャリアコンサルタントを取得し、お役に立ちたいと考え中。

「尾形光琳の燕子花図」根津美術館〜「ルート・ブリュック イントロダクション」TOBICHI

今年も尾形光琳筆『燕子花図屏風』に会いに、根津美術館へ向かい、東京ステーションギャラリーで開催中の『ルート・ブリュック』展に先んじて始まった『ルート・ブリュック イントロダクション』を観に、TOBICHIへ。

尾形光琳の燕子花図-寿(ことほ)ぎの江戸絵画』根津美術館

尾形光琳の燕子花図 寿ぎの江戸絵画

2019年4月13日(土)~5月12日(日)

休館日:(月)、5月7日(火)

開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

夜間開館:5月8日(水)~12日(日) 午後7時まで開館(入館は午後6時30分まで)

入場料:一般1300円 学生1000円 *20名以上の団体、障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料

www.nezu-muse.or.jp

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今ではもう、尾形光琳筆『燕子花図』を見ないと、初夏はやって来ない、と思ってしまうほど、できれば毎年、会いたい作品です。

国宝『燕子花図屏風』は、ポスターの写真を見て、「教科書や図録で見た!」という方も多い国宝です。

尾形光琳(1658-1716)が描いた国宝『燕子花図屏風』は、草花を描いた屏風であると同時に、平安時代歌人でプレーボーイとして知られていた在原業平が主人公の『伊勢物語』の一節である『八橋』の場面を描いているそうです。

今回の展覧会『尾形光琳の燕子花図-寿ぎの江戸絵画-』では、第一章 王朝文化への憧れ、第二章 草花を愛でる、第三章 名所と人の営みを寿ぐ、という、三部構成になっていました。

例年よりも、人物を描いた屏風や掛け軸の展示が多かったです。第一章では、住吉具慶筆『源氏物語図屏風』が源氏物語の世界を繊細な筆使いで描いており、人物の表情や着物はもちろんですが、調度品も見どころです。また、第三章では、

洛中洛外図屏風』は京都の市街(洛中)と郊外(洛外)の華やかさ、賑やかな様子が、金色の霞によって、一層、引き立っています。

第二章は、国宝『燕子花図屏風』を含む展示となっていますが、山口素絢筆『草花図襖』は、円山応挙の高弟であるだけに、円山応挙の筆使いにも似た草花図と

 

尾形光琳琳派という、俵屋宗達本阿弥光悦によって始められた琳派に分類されますが、この本がわかりやすかったです。

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国宝『燕子花図屏風』を鑑賞した後は、ぜひ庭園で、本物の燕子花をご覧になってください。絵の世界そのままに、燕子花が咲き乱れる様子には、毎年のことですが、感動します。

燕子花の開花の様子は、根津美術館twitterfacebookで更新されてるので、チェックされてから来館されるのがおすすめです。

 

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庭の燕子花に開花してます!(4月28日現在)

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藤棚はこれから見頃かも

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つつじも見頃です

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こちらの観音様の表情や手の動きがとても好きで、毎年、ご挨拶してます。苔にまで好かれている!

庭園にはNEZU CAFEという、おしゃれなカフェがあります。連休中は行列ができるので、早めのランチやお茶をおすすめします。

retty.me

 庭園を散策した後は、2階の展示室へ。こちらでは、根津美術館が誇る青銅器の作品や箱、茶道具を見ることができます。

青銅器の中ではダントツで、『双羊尊』が好きです。根津美術館入館の際に渡されるチケットも、『双羊尊』のデザインで、毎回、何色か楽しみです。

双羊尊|根津美術館

【展示室5】机上を彩る箱では、

『芙蓉図硯箱』の箱の裏の トンボの螺鈿が素敵だったり(鏡を置いて見せてくださってる)、『月に烏蒔絵卓』の月の銀細工と烏の黒の色合いが良かったです。

また、【展示室6】風薫る茶席で毎回楽しみにしているのが、所蔵品で実際に、茶室を作っているコーナーです。

『一重切花入 銘 藤浪』という花入がとても素敵でした。 はっきり言って、ただの竹なのですが、割けた右側部分を銅や鉄などの4つの鎹で止め付けています。それがなんとも言えず、味わい深いのです。若い頃はこんなことは感じなかったのですが(苦笑)。

また、茶杓は館長さん作です!

これは要注目です。

一方、同じ茶杓でも、象牙でできたものは、千利休作でした。

『竹翡翠蒔絵手付煙草盆』は、今見ても「かわいい!」と人気になりそうな、カワセミモチーフが付いた、タバコを運ぶだけではもったいないような盆となっていました。

毎年、この時期に国宝『燕子花図屏風』を公開してくださる根津美術館さんですが、毎年、同時展示品によって見せ方が違うので、全く飽きない展覧会です。

そんな根津美術館から徒歩3分ほどのTOBICHIへ移動

『ルート・ブリュック イントロダクション』展TOBICHI

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4月27日より始まった、フィンランドを代表するセラミックアーティストであるルート・ブリュックの日本初個展に先立って開催されているのが、TOBICHIの展覧会です。

東京ステーションギャラリー開催の展覧会概要は、下記リンク先をご参照ください。

rutbryk.jp

展覧会といっても、小さな一室ですが、近くで作品を鑑賞できたり、撮影可なので、おすすめです。

5月6日まで開催。19時まで開館しています。

東京ステーションギャラリーでも手に入ると思いますが、関連書籍や図録も販売されています。4月28日現在では、関連グッズもまだ豊富にそろってましたよ。

東京ステーションギャラリーの展覧会で鑑賞する前、鑑賞した後、どちらでもおすすめの展覧会です。

 

はじめまして、ルート・ブリュック
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かなり重厚な図録なので、他にお買い物があるときは避けた方が良いかも?
ルート・ブリュック 蝶の軌跡

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代表作品『蝶』

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ヘルシンキ市庁舎に展示されている作品の写真

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グッズや本も販売されています

モグラとクジラ-土にもぐる、海にもぐる

この展示は全く知らずに、TOBICHIの3軒隣のTOBICHI2に行って、驚きました。

国立科学博物館「大哺乳類展2」 とのコラボ企画です。

モグラの専門家・川田伸一郎先生と
クジラの専門家・田島木綿子先生のご協力で実現した、モグラとクジラを紹介している展示なのですが、なんと!モグラの剥製に触れたり、マッコウクジラの歯や、「ジュゴン」と「オウギハクジラ」の肋骨の重さを持って比べられます!

びっくりの企画でした。まさか、青山でモグラの毛がどんな感じが知ることができたり、クジラの歯や、ジュゴンの肋骨を持ち上げることができるなんて、思いませんでした。

 

お子さんがいらっしゃる方はぜひぜひ!

 

今、私が一番行きたいのは瀬戸内国際芸術祭!公式ガイドブックとtwitterを眺めては、思いが募ってます。

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

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大哺乳類展2の特設ホームページ

mammal-2.jp