帰国後に無職だった10年前以降、お金がない時もアートを感じられる銀座でぶらぶらしていることが多いMooiです。
今、銀座メゾンエルメスラフォーラムで、オランダの写真家・シャルロット・デュマによる、美しい展覧会が開催されているので、ご紹介したいと思います。
サイトより。
エルメス財団では、アムステルダムを拠点に活動する写真家、アーティストであるシャルロット・デュマの展覧会「ベゾアール(結石)」を開催します。1977年、オランダ・フラールディンゲンに生まれたデュマは、現代社会における動物と人の関係性をテーマに、20年に亘り、騎馬隊の馬や救助犬など、人間と密接な関係を築いている動物たちを被写体としたポートレイト作品を発表してきました。2014年からは日本を訪問し、北海道、長野、宮崎、与那国島など全国8ヶ所を巡り、現存する在来馬を撮影し続けています。
展覧会の題名となっている「ベゾアール(結石)」。これは馬の結石を指しています。結石の薬がない時代、馬が結石に罹ってしまうことは死を意味しました。
命を奪う結石なのに、なぜか美しい。その矛盾を鑑賞者誰もが抱くのではないでしょうか。
▼こんなに大きな結石ができたら、死んでしまいますよね。
▼会場内で印象的なのは、デュマさん曰く、「海のような、空のような」インディゴで染められたテキスタイル。テキスタイルデザインは、沖縄在住の染色家・キッタユウコさんによるもの。そのテキスタイルの波の中に、浮かぶように映像作品が展示されています。沖縄の与那国島で撮影された映像なので、キッタさんの染めたテキスタイルにより、より一層、沖縄の海や空の色を感じます。
▼映像にも登場する島の少女ユズと与那国馬のうらら。ふたりの強い絆を感じる映像と写真に溢れています。他の映像に登場する、デュマさんの娘さんもかわいいのですが、ユズちゃんの島の妖精のような雰囲気は、風の谷のナウシカっぽくもあり、魅力的でした。
▼ユズちゃんは染色の手伝いもしているので、爪が染まっていました。
コロナ禍でシャルロット・デュマさんの来日は難しいと思われてましたが、2週間の隔離にも怯まず、来日してくださり、2020年11月18日にオンラインのトークイベントも開催されました。
▼コロナ禍でなかなか来日できない時期に、オランダから送ってくださったメッセージ。ロックダウン中はヨガマットがとても大事な存在だったようです。
▼素朴な木材でできた、曲面に写真が展示されていて、会場をより広く感じることができました。
▼Mooi的には、この馬のうっとりした表情がたまらないって感じでした!かわいい!
▼ひょうたん、馬のお腹に巻く布
他にも埴輪まで展示されていて、びっくりでした。
▼雑誌&Premiumのオンライン版でも紹介されていました。
馬の命を奪う結石に美しさを感じる事に罪悪感を感じつつ、沖縄の海と空を思い出しました。今日、デュマさんのトークイベントを聞き、感じるところがあったので、期間中にもう一度、訪問したいと思います。
▼日本原産の馬〜与那国、宮古、トカラ、木曽、対州、御崎、野間、道産子〜を撮影した写真集。