展覧会名:1)トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション 2)横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」
会期:2020年11月14日(土)〜2021年2月28日(日)
会場:#横浜美術館
【日時指定予約のキャンセルについて】トライアローグ展およびコレクション展のチケットについて、2021年1月8日(金)から2月7日(日)までのチケットをご購入されたお客様を対象に、払い戻しを承ります。詳細はウェブサイトにて。※対応期間は2月8日(月)まで #yokobihttps://t.co/BYyLHJGNA3
— 横浜美術館 (@yokobi_tweet) 2021年1月16日
この展覧会が終了後、約2年半、大規模改修工事のため、長期休館!
Section I 1900sーアートの地殻変動
蔵屋美香館長がアマビエと一緒に描いた作品もこの中にありますよ〜。
▼ ラウル・デュフィ《サン=タドレスの浜辺》1906 愛知県美術館、アンリ・マティス《待つ》1921-22 愛知県美術館。マティスの作品は、東京国立近代美術館で開催された「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」展でご覧になった方も多いのでは?
▼パウル・クレーのコーナーで紹介されていたのは 「油彩転写」。油絵の具を塗り、裏側から引っ掻いて別の紙へ転写したものに着彩して描く技法だそうです。▼展覧会を担当された、学芸員の大澤紗蓉子さんが解説してくださったのですが、力を入れられていた「ふたりのアルプ」。男性、白人の作家が多い時代だったので、ハンス(ジャン)・アルプの妻となるスイス人芸術家のゾフィー・トイバーを「もうひとりのハンス」として注目した展示です。左の彫刻は、ゾフィーの死後の作品となり、少し寂しそうに見えます。
Section II 1930sーアートの磁場転換
この《王様の美術館》をイメージした作品を応募すると、入選した方は、あの森山未來さんに朗読していただけるそうです!
カフェでもマグリット
私は今回の特別メニュー「マグリットのヘーゼルナッツラテ」に気付かず、普通のカプチーノを頼んでしまい、後悔したので、皆さんはメニューをしっかり確認してください。
→二度目の来館でしっかり目でも舌でも味あわせていただいました!
▼2019年に開催されたDIC川村記念美術館で開催された展覧会に足を運ばれた方もいらっしゃるのでは?
Section III 1960sーアートの多元化
第二次世界大戦後の美術では、表現対象や手法が多様化していく様子がよくわかります。自分が子供の頃に高値で購入されて話題になった芸術家の作品が多く、同時代に活躍している(または、活躍した)ので、現代に戻ってきたような気がしました。
▼全て男性がモデルのコーナー(女性が被写体であることが多いので、あえて男性モデルのコーナーを作ったのだそうです!)。
立体的な青い男性が印象的なイヴ・クライン《肖像レリーフ アルマン》1962 原型制作 愛知県美術館、そして、そのアルマンの作品が、手前の立方体《バイオリンの怒り》1971 富山県美術館。
左隣の2作品はフランシス・ベーコン、男性が鏡に向かっている作品はミケランジェロ・ピストレット《エトルリア人》1976 富山県美術館
▼アンディー・ウォーホルのコーナー
既成写真に描いた《マリリン》1967 富山県美術館が有名ですが、その後、自分で撮影した写真を基に描いた作品も同時に展示されています。一番左の作品は、スターやセレブリティではないひと(当時活躍したドラアグクイーンとのこと)を被写体にした貴重な作品《レディース・アンド・ジェントルメン》1975で、愛知県美術館所蔵。
▼左より、クリスチャン・ボルタンスキー《シャス高校の祭壇》1987 横浜美術館とジョージ・シーガル《ロバート&エセル・スカルの肖像》1965 愛知県美術館。この空間は、海外の美術館にいる時に似た空気感があり、近くの横浜美術館なのに、遠くに旅行しに来た気分を味わえました。
赤い背景のお二人、すごいお金持ちだそうですが、型をとるとき、このポーズのままだったのはすごいと思います。
企画展だけでもすごいのに、すごいコレクション展につづく
コレクション展は、横浜美術館が誇る所蔵品を「これでもか」というほど展示してくださっているので、圧倒されました。横浜由来の作家の作品や、関東大震災後の横浜を描いた作品もあり、地元の歴史に残る作品も展示しています。
コロナ禍でも楽しめるアプリや動画が豊富なので、来館は難しい方でも、おうちで横浜美術館を楽しめます!
1)オンライントライアローグ
学芸員さんの個人的な”イチオシ作品”のお話が、吹き出しでわかりやすく紹介されてます。学芸員さんの顔写真付きなので、館内ですれ違った際には、「○○推しの学芸員さんだ!」と思ってしまうかもしれませんね。
某学芸員さんイチオシのアレクサンダー・カルダー《片膝ついて》(1944年[1968年鋳造])が揺れることも初めて知りました。そんな設置秘話も読めるので、ぜひ。
▼リンク先のプレビューだと学芸員さんの顔写真付き吹き出しが見られませんが、スマホでちょこっと読むのにも最適なサイトです(さすが!)。
2)アプリと紹介されていますが、ダウンロードなしで見られる優れもの!
トライアローグ展の9つの作品について、子供向け、大人向けの楽しい解説を読むことができます!ピカソの作品のモデルになった奥さんとの関係、アルプの作品と亡くなった奥さんとの関係など、画家のプライベートのお話も!?
3)3作品についての技法(油彩転写、デカルコマニー、スクリーンプリント)を動画でわかりやすく紹介
▼3本の動画はこちらで紹介されています。
私が気になっていたのは、パウル・クレーの作品に見られる技法「油彩転写」。
作品横の解説にあったものの、「Googleで調べても具体的には、他の絵と何が違うのかよくわからない。」と思っていたので、動画を見て、「こんな風にして転写するんだ〜。」と具体的にイメージすることができました。
4)図解「20世紀西洋美術の流れ」はPDFなので、印刷して手元に保管できる永久保存版!
横浜美術館さんのtwitterを拝見し、少し目を疑ってしまいました。図録を購入した人にだけ手に入るような、一枚で西洋美術の流れを把握できる図だったので。「○○主義」って単語は聞いたことがあっても、実際、どの時代なのか、わからないことが多いので、助かります。
今は一緒に展覧会に向かえない友人にもシェアしました!
【 #トライアローグ展 開催中】20世紀の西洋美術にはどんな流派や傾向があったのでしょう?図解「20世紀西洋美術の流れ」では、本展出品作品・作家を通して20世紀西洋美術の流れをご紹介します。ぜひご覧ください。https://t.co/HjgmPGEshB pic.twitter.com/KOQIjcDRcr
— 横浜美術館 (@yokobi_tweet) 2021年1月17日
▼図解「20世紀の西洋美術の流れ」
緊急事態宣言中で外出を自粛されてる方はもちろん、美術館に足を運びにくい遠方の方も楽しめるオンライン企画、コロナ禍で増えています!
コロナ明けに足を運ぶ美術館の下見はいかがでしょうか。