連休後半になり、やっと晴れ間が見えてきたので、銀座へ。
銀ブラの語源のお店「銀座カフェーパウリスタ」
新橋駅から歩いてきたので、「銀ブラ」の語源になったカフェーパウリスタに入ってみました。1階は常連さんと思われるおじさまたちが多かったので、2階席へ案内されました。
レジ横には、カフェーパウリスタの歴史が記された本が置いてありました。初代社長の水野龍(みずの・りょう)さんが、当時の人口増加対策として、ブラジルへの移住計画をされたそうですが、日本人移民は奴隷のように扱われ、一旗揚げるどころではなかったそうです。そんなとき、
ブラジルのサンパウロ州政庁は、そんな水野の移民事業に対し、年間1,000俵の珈琲豆の無償供与と東洋の一手宣伝販売権を与え、日本におけるブラジル珈琲の普及事業を委託します。
-カフェーパウリスタのホームページより引用-
いくら日本で広めてほしいからと言っても、無償で提供なんて、サンパウロ州、太っ腹ですね。
そして、明治44年(1911年)にカフェーパウリスタが開業。
文園社
売り上げランキング: 75,812
銀ブラは、「銀座をブラブラ」の略でなく、当時の慶応の学生が作った造語で、
語源は銀座パウリスタに一杯五銭のコーヒーを飲みに行くこと。
だそうです。詳しくは、カフェーパウリスタのホームページに書かれていますが、与謝野晶子など、多くの文化人に愛されたお店だったようです。
前置きはこれくらいにして、肝心のコーヒーですが、私はオールドトラディショナルを頼んだところ、苦味が強めのコーヒーで、一緒に頼んだイチジク入りのティラミスととても合いました!
コーヒーは、砂糖もミルクも要らないほど、後味すっきりで、飲みやすかったです。
他のケーキなどもとても美味しそうだったのですが、下記の本に一部の銀座カフェーパウリスタの「ザッハトルテ」の作り方が載ってるようです。最近、お菓子作りをしていませんが、作ってみようかな。。。
銀座百点
今月号は、作家の門井慶喜さんが、「ミュージアムの楽しみ方」というエッセーを寄稿してくださってるので、美術館巡りが好きな方もぜひご一読ください。
私たちがミュージアムに行く目的は、つまるところ、最上質の非日常を味わうことにあるのだから、服装が日常的ではもったいない。夏でも薄いジャケットくらい羽織りたいところだ。服装が本式になればなるほど、ものを見る目も本式になるというのが人間本来の整理なのだ。
-銀座百点5月号p.24より引用-
銀座っぽい美術鑑賞の楽しみ方ですね。最近、以前よりもますます普段着そのまんまで美術館に行ってしまうので、展覧会に合わせた装いをしている友人を見習って、私も少しはおしゃれして美術館に行こうかな。
そういえば、先月、三菱一号館美術館が「紳士淑女のブリティッシュナイト」
というイベントを企画されていて、美術館内には、ブリティッシュ・スタイルの紳士淑女が溢れたようです。twitterの写真を観て、想像より本格的でびっくりした記憶が。
【ブリティッシュ・ナイトのご紹介②】
— 三菱一号館美術館 (@ichigokan_PR) April 8, 2019
撮影可能な展示室で撮影した1枚。まさに、シャーロック・ホームズさん!皆さんタイムスリップされたかのようです。https://t.co/nbVfv4VwLb pic.twitter.com/nO9hF68cFN
【ブリティッシュ・ナイトのご紹介③】
— 三菱一号館美術館 (@ichigokan_PR) April 8, 2019
ご自身でドレスをパターンから起こして作られたり、ヴィクトリア朝スタイルにリメイクされるそうです。この日のためにご準備くださり、ありがとうございます。https://t.co/nbVfv4VwLb pic.twitter.com/tLBxLMCvMC
また、落語家・春風亭小朝さんの寄稿文「予感」もとても良かったです。5月は、先輩や知人の命日があり、特に10年前に他界された先輩とは、私が博士論文提出前になんとなく胸騒ぎがし、電話で話した際、先輩が「学位審査が終わったら会おうね。」とおっしゃってくださったのですが、お会いできないまま、他界されてしまい、今も後悔しています。
春風亭小朝さんにもそのようなご経験があり、
話を本線に戻すと、私がひばりさんと天王寺屋さんから学んだのは、縁は自分のほうから切らないということ、そして本能がなんらかのサインをくれたら躊躇せずに行動に移すということです。
-銀座百点5月号p.32より引用-
と、現在では、予感がしたらすぐに会いに行くそうで、現在の私の考えと同じで、多少、お節介おばさんに思われても、友人知人にはなるべく、メールする、電話する、手紙を書く、会いに行くようにしています。
こんな素敵なエッセーも多い銀座百点ですが、わずか5人の女性編集者で作られてるそうです。びっくり!
かなりの関連本が絶版のようですが、銀座百点ファンとしては、発行されてるものだけでも読んでいきたいと思います。
いつかは、銀座百点の最後の方にある「わたしの銀座」に掲載されたいものです。
銀座百点会
売り上げランキング: 1,445,370
旺文社
売り上げランキング: 1,571,597
池永康晟個展(ギャラリアートもりもと)
残念ながら本日5月2日が最終日だったのですが、松屋銀座のはす向かいにある、ギャラリーアートもりもとさんで開催していた日本画家・池永康晟さんの個展を鑑賞してきました。
GW特別常設展、終了いたしました!
— ギャラリーアートもりもと (@art_morimoto) May 2, 2019
想像していた以上にたくさんのお客様にご来店いただきました!ありがとうございました😊✨
連休明けは5月9日(木)から「佐藤真奈美展」を開催します! pic.twitter.com/jiHryd1U7o
池永康晟さんを知ったのは、青い日記帳主宰Takさんの「いちばんやさしい美術鑑賞」の最終章にあたる「第15章 同時代のアーティストを応援しよう」で、「好きなものを好きなように描いている作家」として知りました。
昨年、同じくギャラリーアートもりもとさんで個展を拝見する機会が得られ、身近にいそうな女性たち(もちろん、美人!)が、今すぐにでも何かを呟いたり、呼吸をしてそうな雰囲気が伝わってきました。
池永康晟さんの美人画は中毒性がある気がする。Takさん著の「いちばんやさしい美術鑑賞」で知って、出版記念パーティーでお見かけしたり、ギャラリーもりもとさんで、実際の作品を拝見できて、良かった。絵の中の女性の息がこちらまで届きそうな気さえする。これからまた拝見するの、楽しみ♪
— Berlaarstraat (@Berlaarstraat1) May 2, 2019
この本を手元に置いたら、危険な感じもしますが、近いうちに。
ギャラリーアートもりもとさんは、松屋銀座が好きな私にとっては、一番行きやすいギャラリーかも!
束芋「透明な歪み」(ポーラミュージアム アネックス)
私にとっては、原美術館の衝撃的な個展以来の束芋さんの個展。原美術館の「ヨロヨロン」展、最初から、飛び降り自殺のアニメーションが流れ、当時、不景気で、周りに自死される方が多かった私や、当時のブログ仲間は、無言になって、鑑賞したものでした。日常生活に自死する人が多い時代を皮肉った作品だったのだと思います。
2019年4月26日(金)-6月2日(日)
11:00-20:00(入場は閉館の30分前まで)
束芋さんというとビデオアートのイメージでしたが、今回は油絵も多く、家具や絨毯が置かれてる中に、女性を描いた油絵が絨毯に同化して展示されていたり、と、やっぱり(?)不気味でした。売り上げランキング: 201,342
まとめ
私は仕事のなかった帰国直後、よく銀座に行っては、ギャラリーで作品を鑑賞したり、無料で映画を観たり、時にはクラシックコンサートも無料で楽しませてもらいました。人の流れもスムーズで、何となく運気も上がるような気がして、楽しい気分で帰っていったものでした。
やっぱり銀座は、いつの時代も受け入れてくれる、大きな美術館だ。
銀座に宿泊するときも、他の地域に宿泊する時も、下記のサイトを通じて予約すると、2000円引きになります。