アーモンドの花を探しに

アムステルダムに住んでいたのら博士(理学)のMooiが好きなことやひとりごとを書いてます。2020年4月に国家資格キャリアコンサルタントを取得し、お役に立ちたいと考え中。

【代官山・無休、入場料無料!】ダ・ヴィンチ没後500年 「夢の実現」展(1)【2020年1月5日〜26日、8日以外は20時半まで!】

ダヴィンチ没後500年「夢の実現」展のブロガー内覧会に行ってきました!

東京造形大学のみなさんが、レオナルド・ダ・ヴィンチの夢を実現する、という壮大な展覧会です。

会期:2020年1月5日(日)〜2020年1月26日(日)

会場:代官山ヒルサイドフォーラム(代官山ヒルサイドテラスF棟内)

開館時間:

11:00〜20:30(入館は20:00まで)

※1月5日(日)は12:00開館、1月8日(水)は15:00閉館となります。

観覧料:無料(ARも見られるオーディオガイドも無料です!)

今までのダ・ヴィンチ展と違うフライヤー

まず、フライヤーからして、おしゃれです。東京造形大卒業生の宮前陽さんのデザインですって。個人的にダヴィンチに「黄色」は斬新でした!なんとなく、青と赤と茶のイメージでした(個人の感想です)。

なぜ、ダ・ヴィンチか? 

今回の内覧会を案内してくださったのは、池上英洋教授(展覧会監修)と青い日記帳主宰のTakさん!何と豪華な、そしてゴールデンコンビ!

今回の展覧会、そもそもなぜダ・ヴィンチなのか。

池上先生によると、「東京造形大学には美術学科とデザイン学科がある。この両方を兼ね備えているのがレオナルド。レオナルドはプロダクトデザイン、建築、グラフィックデザイン・・・を手がけており、(学生が)学ぶのにちょうどいい。」とのこと。

研究者としてでなく、教育者の視点で語ってらっしゃるご様子に、学生さんたちが羨ましくなりました。ほとんどの人が知ってるような「万能の人」の夢を実現するという壮大なテーマになってしまい、学生さんたちのご苦労は大変なものだったでしょう。

この展覧会を鑑賞されれば、その苦労が報われたかどうか、はっきりわかります!

 ▼なんと2019年12月に第4回フォスコ・マライー二賞受賞の池上先生のご著書

レオナルド・ダ・ヴィンチ: 生涯と芸術のすべて (単行本)

レオナルド・ダ・ヴィンチ: 生涯と芸術のすべて (単行本)

 

leonardo500.jp

 

▼展覧会を主催してくださってる東京造形大学さん。入場料が無料なのも、学校法人が主催だからなのです。

www.zokei.ac.jp

 

1月6日は東方三博士の礼拝の日!

本日1月6日は、ダヴィンチの未完作としても名高い《東方三博士(マギ)の礼拝》の日。

▼こちらが現存しているダ・ヴィンチ作《東方三博士(マギ)の礼拝》(フィレンツェのウフッツィー美術館蔵)

 

artsandculture.google.com

控えめに言っても、茶色いですね。

Google Arts & Cultureのサイトでは、かなり拡大できるのですが、茶色にしか見えませんでした。たくさん人がいるのに、ごちゃごちゃして見えない構図はすごいなあ、と感じましたが。

この作品が中断された理由なのですが、ダ・ヴィンチがミラノに転居したから、という、何ともあっけない理由。転居先には運べなかったのでしょうか。

その未完の傑作が東京造形大学の皆さんにかかると、

▼こんな感じに!池上英洋先生とともに。

 

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個人的に、この展覧会で一番好きな作品だったので、あえて、全貌は載せず、実物をご覧になっていただきたいなぁと。細部まで本当に緻密に描かれてるのです。ダ・ヴィンチは見たことのないはずの「あの動物」も描かれてるので、探してみてくださいね。

また、2階に展示してある、ダヴィンチのノートの複製には、この《東方三博士(マギ)の礼拝》の背景にある階段が描かれています。この階段の上では何やら残酷そうな場面が。。。この東方三博士は、イエス・キリストが生まれた時、誰も見たことのない星(ベツレヘムの星)を見て、イエスを探しに旅に出たのですが、途中でなぜかユダヤヘロデ王に「ユダヤ人の王がはどこにいますか。」とアホな(博士なのに!)質問をして、ヘロデ王を怒らせてしまったんです。ヘロデ王は「場所がわかったら、教えろ!」と三博士に伝えました。東方三博士は星に導かれて、無事にイエス・キリストに会えましたが(絵の手前の様子)、そのことはヘロデ王に伝えず帰ってしまいました。そこで怒ったヘロデ王ベツレヘム付近の2歳以下の男児を全員、殺害してしまったんです。その様子が背景の階段に描かれてるんですね。少し怖い感じもしますが、奥の背景が青を基調とした「空気遠近法」という、ダヴィンチの得意な技法で描かれていて、美しいです。

ダ・ヴィンチの生きていたルネサンス時代(14-16世紀)に彩色されていれば、こんな色だったのかと思うと、気分は「ルネサンス」時代の民衆!!

 

▼これが本当の「ダヴィンチノートか。」と思ってしまいました。。。

ヘロデ王による男児殺害の様子が描かれている階段のスケッチです。

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ダヴィンチノートで思い出しましたが、今回の内覧会でもナビゲーターをしてくださった青い日記帳主宰Takさんのブログで、取り上げられてましたね!6次元のナカムラクニオさん(@6jigen on Twitter)のワークショップをまとめてくださった記事でした。

最近、メモブームですが、メモ魔の元祖はダ・ヴィンチ

▼Takさんのこの記事は、何度読んでも「おお!」と思ってしまうのですが、未だ実現せず。特に、『あらゆるものは、他のあらゆるものと関連する。』という言葉に共感!

bluediary2.jugem.jp

この東方三博士、聖書では有名な一説なのですが、twitter界のみならず、日本一有名な教会でいらっしゃる上馬キリスト教会さんがつぶやいてらっしゃいました。

 なんと!「マジック」の語源は「三博士」!!全国の博士の皆さん、今年の忘年会(スルーするけど)のネタは、「マジック」に決まりですね。

オールカラーのパンフレットも無料!

結局、《東方三博士(マギ)の礼拝》しかご紹介できませんでしたが、1つの作品でも色々と考えてしまう作品が多いのもダ・ヴィンチの魅力ではないでしょうか。

それぞれの作品の解説は、会場で配布されるオールカラーのパンフレットに詳しいです。大学という教育・研究機関だけに、かなりマニアックな解説もあります。

引き続き、紹介させていただきたいと思います。